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執筆者の写真ふかや経営サポート

8D問題解決法

更新日:10月14日

8D問題解決法は、問題の根本原因を特定し、再発防止策を講じるための体系的なアプローチです。


以下に、具体的な事例や適用例、適用範囲、限界や注意点、具体的な手順やツールについて説明します。


 

〈目次〉

 
8D問題解決法



8D問題解決法とは?

 

8D問題解決法は、以下の8つ(D0を含めると9つ)のステップから構成されます。


1. D0: 計画

  問題解決のためのデータ収集と初期計画。


2. D1: チームを結成

  問題解決に必要なスキルを持つクロスファンクショナルチームを編成。


3. D2: 問題を明確化

  問題を具体的に定義し、影響範囲を特定。


4. D3: 暫定対策の実施

  問題の影響を最小限に抑えるための一時的な対策を実施。


5. D4: 根本原因の特定

  問題の根本原因を特定し、検証。


6. D5: 恒久対策の策定

  根本原因を解決するための恒久的な対策を策定。


7. D6: 恒久対策の実施と検証

  策定した対策を実施し、その効果を検証。


8. D7: 再発防止策の導入

  再発防止のためのプロセス変更やトレーニングを実施。


9. D8: チームの努力を認め、成果を共有する

  問題解決のプロセス全体を振り返り、学んだ教訓を組織全体にフィードバックする。




具体的な事例

 

例えば、自動車部品メーカーで品質問題が発生した場合の適用例です。


  • D1:

  品質管理、製造、設計などの部門から専門家を集めたチームを結成。

  • D2:

  特定の部品における不具合の詳細を明確化し、影響を受けた車両の数を特定。

  • D3:

  不具合部品の出荷を一時停止し、在庫を隔離。

  • D4:

  不具合の原因を特定するために、製造プロセスや設計図を詳細に分析。

  • D5:

  製造プロセスの変更や設計の修正を策定。

  • D6:

  変更を実施し、製品の品質を再検証。

  • D7:

  新しいプロセスを標準化し、従業員に対するトレーニングを実施。

  • D8:

  チームの成果を評価し、成功を祝う。





ビジネスシーンでの使用例

 

8D問題解決法は、以下のような業界や状況で使われています。


  • 自動車業界

  品質管理や製造プロセスの改善に広く使用されています。


  • 製造業全般

  製品の不具合やプロセスの問題解決に適しています。


  • ヘルスケア

  医療機器や薬品の品質管理に利用されています。


  • 小売業

  顧客クレームの対応やサービス改善に役立ちます。





8D問題解決法の注意点

 

8D問題解決法には以下の限界や注意点があります。


  • 時間とリソースの消費

  全てのステップを完了するには時間とリソースが必要です。


  • 複雑な問題には不向き

  非常に複雑な問題には、他の問題解決手法と併用する必要があります(例えば、TRIZやケプナー・トリゴー法など)。


  • チームの協力が不可欠

  クロスファンクショナルチームの協力が得られない場合、効果が減少します。





ツール紹介

 

使用するツールとしては、以下のようなものが有効です。


  • ホワイトボード: ブレインストーミングや問題の可視化に使用

  • プロジェクト管理ソフト: TrelloやAsanaなど、タスクの進行状況を管理

  • スプレッドシート: データの整理や分析に使用

  • 魚骨図(特性要因図): 根本原因の特定に使用

  • 5Why分析: 問題の根本原因を深掘りするために使用




8D問題解決法は、体系的かつ効果的に問題を解決し、再発防止策を講じるための強力なフレームワークです。


適切に活用することで、ビジネスの成功に大きく貢献することができます。



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